呼吸器外科
呼吸器外科とは
呼吸器外科では手術治療が必要な胸の病気、肺の病気、気管支の病気、縦隔の病気に対して、専門的な診療を行っています。
手術では、従来の開胸手術に加えて胸腔鏡下手術、ロボット支援胸腔鏡手術に力を入れております。
胸腔鏡下手術は、3−4cmの一つのきずで手術を行う単孔式胸腔鏡下手術を行なっています。
令和4年4月より縦隔腫瘍と肺悪性腫瘍に対するロボット支援手術を開始した後、令和8年4月までに累計250件以上、年間約70件のロボット支援手術を施行しております。
手術を受ける患者さんとそのご家族へ
立川病院呼吸器外科のホームページへ、ようこそお越し下さいました。
ご自身あるいはお身内の方が肺の手術を受けるにあたり、分からないこと、不安なことが多々あるかと思います。
皆様と一緒に治療を行っていくうえで、是非知っておいていただきたいことについてお話させていただきます.
当科では、呼吸器外科専門医が常勤し、現在は専属スタッフ2名で診療しています。
日本呼吸器外科学会の専門研修連携施設(統括病院:慶應義塾大学病院)です。また、日本呼吸器内視鏡学会の基幹施設として学会から認定されています。
皆様に最良の治療を受けて頂けるよう、私たちの持てるすべての技術と知識をもって診療に当たりますので、どうぞ安心して治療を受けてください。
患者さんをご紹介くださる先生方へ
日頃より格別のご高配を頂戴し、心より御礼を申し上げます。
これまで我々は、立川地域の呼吸器疾患の急性期治療・がん治療診療体制を構築して参りました。先生方には多くの患者さんをご紹介いただき誠にありがとうございます。
当院では呼吸器内科・呼吸器外科の2診療科が連携を密に診療を行っております。
肺がん・縦隔腫瘍・気胸・膿胸などの手術対象疾患に関しましては、呼吸器カンファレンスで治療方針を決定した上で、外科治療を行なっております。また、総合病院の機能を生かし、循環器疾患や糖尿病、末期腎不全など併存疾患をお持ちの患者さんにも対応できる万全の体制を整えております。
呼吸器内科・外科では、これまで以上の医療をご提供できるようチーム一丸となり診療を行い、先生方に安心して患者さんをご紹介いただけるよう努めて参ります。
今後とも先生方の益々のご発展をお祈りしますとともに、変わらぬご厚誼賜りますよう何卒お願い申し上げます。
肺がんの手術
肺がんの手術では、「患者さんの全身状態、元気さ」と「がんのできた部位や拡がり」から総合的に判断して、肺の切除範囲とアプローチ(きずの数と大きさ)を選択します。その際、以下の優先度を考慮します。
①がんを切除することで「治す」
②外科手術後,できるだけ肺の「機能を温存する」
③手術の痛みが小さくなるよう外科治療は「低侵襲に」
肺がんに対する標準手術(標準的な切除範囲)は、腫瘍が含まれる肺葉を切除する「肺葉切除」です。一方で、近年増加傾向であるご高齢の患者さんや、合併症がある患者さん、人間ドックなどの検診で発見される小型肺がんの患者さんに対しては、肺葉切除よりも切除範囲を小さくした「区域切除」や「部分切除」をお勧めすることもあります。
当科でのアプローチ(胸の中に到達する方法・創の大きさ)には主として以下の3つがあります。
①1から2センチメートルのきず5つで行う、ロボット支援胸腔鏡下手術(ダビンチ手術)
②1から4センチメートルのきず孔1~3つで行う完全胸腔鏡下手術(ポート孔1つの場合、単孔式胸腔鏡下手術いいます)
③6から7センチメートルの小開胸+胸腔鏡併用下に行う、胸腔鏡補助下手術(hybrid VATS)
現在は、ほとんどの手術をロボットまたは完全胸腔鏡下で行っています。
術後の痛みの制御については、麻酔科の医師と連携し、できる限り小さくなるよう努めています。
当科の特徴は手術後の入院期間が短いことです。2024年の肺がん手術の在院期間は東京都で2番目に短かかったです(厚労省DPC分科会報告より)
原発性肺がんに関して,さらに詳しくは,肺がん解説のページをご覧ください.
縦隔腫瘍の手術
「縦隔」とは
左右の肺と胸骨、脊椎に前後左右を挟まれた胸の中心にある空間です。
頭側には神経やリンパ組織が、前方には胸腺や脂肪・リンパ組織が、中の方には気管支や心臓・大血管が、背中側には神経や食道があります。
縦隔にある臓器から発生した腫瘍をまとめて「縦隔腫瘍」といいます。
縦隔腫瘍は「良性」と「悪性」のものがあります。胸腺嚢胞、気管支嚢胞、心膜嚢胞などの嚢胞性病変は、良性疾患です。胸腺癌、胸腺カルチノイド、奇形腫以外の胚細胞性腫瘍、リンパ腫などが悪性腫瘍です。
縦隔腫瘍は約半数が無症状で、健診や他疾患の検査中に偶然発見されることが多くあります また、重症筋無力症という神経内科の治療として胸腺摘出術を行うことがあります。
診断
CT、MRI、PET-CT検査は、腫瘍の位置や性質、周囲臓器への浸潤の有無などを評価するために行います。
確定診断をつけるには腫瘍組織を顕微鏡で見る病理検査を行う必要があります。診断のために組織を採取することを生検が難しいことが多く、診断と治療を兼ねて腫瘍を切除する手術をご提案することがあります。
治療
当院における縦隔腫瘍に対する手術は、1cm のきずを3つ作成するロボット手術で行っています。
利点は術後の回復が早いことで、通常は手術後2-4日で退院します。
しかし、腫瘍が巨大な場合は、胸骨正中切開での開胸手術を行うこともあります。
気胸の手術
気胸の原因
気胸は何らかの原因によって肺から空気が漏れて、肺がしぼんでしまう病気です。
肺を包む胸膜が破れて生じる気胸を自然気胸といいます。自然気胸は20歳前後に多く、その次には60歳代によく起きます。
若い患者さんの特徴は、男性・長身・やせ型です。体質的に肺の表面を覆っている胸膜が弱いため発症すると考えられています。
女性特有の原因
月経周期に一致して気胸が起こる「月経随伴性気胸」という気胸があります。子宮内膜が胸膜にでき、月経に合わせて気胸を起こす病気です。再発を繰り返すことがあり、産婦人科医師と連携して治療法を選択します。稀な病気の肺脈管筋腫症(LAM)に伴うものがあります。
元の病気の治療も難しいため、気胸に対しては癒着療法などが行われることが多くなります。
症状と治療
突然現れる胸の痛み、息苦しさ、咳などです。
胸部レントゲン写真での肺のしぼみ具合により、軽度、中等度、高度に分類され、分類に応じた治療方針をご提案します。
「緊張性気胸」という重症な状態になることがあり、自覚症状が乏しい方でも入院を勧めることがあります。
気胸の治療はその重症度や経過により以下のような治療方法があります。
1. 安静にして様子を見る
2. 針で空気を抜く(脱気)
3. 胸にチューブを入れる(胸腔ドレーンの留置)
4. 手術
軽度の場合は、外来通院で経過観察することが可能です。中等度~高度の場合は、胸腔ドレナージが必要となります。
胸腔ドレナージとは、局所麻酔下に胸の中にドレーンという直径6~7mmの管を入れて、溜まった空気を体の外に出す治療です。しぼんだ肺を膨らませて、穴が自然にふさがるのを待ちます。しかし、空気漏れの原因となった部分に再び穴があくことも多く、再発率は30~50%といわれています。そこで、空気漏れがなかなか止まらない場合、自然気胸が2回以上再発している場合、また気胸の再発をなるべく避けたい場合には、手術をご提案します。
手術
気胸の手術では、全身麻酔下に気胸の原因となっている穴をふさぎます。
ほとんどの手術を2-3㎝程度のきず1つで行う単孔式胸腔鏡下手術で行っていますが、原因となるブラの場所が分かりにくい場合や胸腔内の癒着が強い場合にはきずを3~4つに増やし胸腔鏡下手術を行うことがあります。
再発の可能性が高いと考えられる場合には、肺の表面の胸膜を補強するシートを貼るなどの予防処置を追加します。
手術後は通常2-3日で退院できます。
手術実績
肺がん、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸,その他の胸部疾患の外科治療を行っています。
2025年度の手術総数は130件でした。例年、全身麻酔手術は150件前後の手術を行なっており、多い年は193件(2022年)でした。
ロボット支援手術件数
肺がんと縦隔腫瘍に対してロボット支援手術を行なっており、2025年度は71件でした。例年70件前後のロボット支援手術を行なっております。
手術待機期間について
当院の手術待機期間は1~2週間です。肺癌をはじめとした悪性腫瘍は診断後速やかに外科手術を行います
外来担当表
2026年10月 1日 現在
| 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 初診 | 田中 [呼] |
田中 [呼] |
田中(AM) [呼] |
田中 [呼] |
櫻田 [呼] |
| 再診 | 山本(PM) [呼・胸] 10/6休診 10/13休診 10/20休診 |
田中(AM) [呼] |
田中 [呼] |
櫻田 [呼] |
横スクロールでご確認ください
スタッフ
- 田中 浩登呼吸器外科部長事務代行
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- 資格
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- 日本外科学会 専門医
- 日本呼吸器外科学会 専門医
- 日本呼吸器内視鏡学会 専門医
- 日本禁煙学会 禁煙認定指導医
- 緩和ケア研修会受講修了
- 日本肺癌学会 暫定指導医
- ロボット支援手術認定医(da VInci Xi)
- 日本呼吸器外科学会認定ロボット支援手術プロクター(手術指導医、Xi)
- 日本ロボット外科学会専門医(国内A級)
- 櫻田 明久医員
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- 資格
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- 日本外科学会 専門医
- 麻薬施用者免許証
- 緩和ケア研修会受講修了
