概要
頭頸部がんとは、頭頸部領域に発生する悪性腫瘍の総称です。頭頸部とは、頭蓋底から鎖骨上までの範囲に相当し、鼻副鼻腔、口腔、上咽頭、中咽頭、下咽頭、喉頭、唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)、甲状腺、聴器など様々な部位が含まれます。
発生部位により、がんの性質が違いますが、組織型では扁平上皮がんが大半を占めます(唾液腺・甲状腺を除く)。
診断
病理診断(組織診断ないし細胞診)と画像診断による病期評価を行います。画像診断は、超音波、CT、MRI、アイソトープ検査などを行っております。
治療
手術・放射線・薬物療法(抗がん剤)の集学的治療をおこなっております。
緩和療法を行っております。
頭頸部領域の解剖学的特徴として、1)発声・構音・咀嚼・嚥下・呼吸などの機能に関係していること、2)嗅覚、味覚、視覚、聴覚などの感覚器を含む、という性質があり、がんを治すことと同時に、生活の質をたもつための機能と形態の温存などの配慮がもとめられます。そのため、さらなる高度な治療が必要とされる場合に、慶應義塾大学、杏林大学や近隣施設とも連携を行っております。
なお、口腔がんは耳鼻咽喉科・頭頸部外科と歯科口腔外科にて連携しながら診療を行い、口腔がん以外の頭頸部がんは耳鼻咽喉科・頭頸部外科にて診療を行っております。