がん相談支援センター
がん相談
「がん」でお悩みの患者さんやご家族、その他の地域の皆様、地域医療関係者の方々に利用していただける窓口として、「がん相談支援センター」を設置しています。
「がん」に関する不安や悩み、疑問などの相談に、専任の看護職員や医療ソーシャルワーカーが地域住民の皆さまの「がん」についてのご相談をお受けしております。
ご相談される方は、当院の患者さんやご家族に限りませんので、ご遠慮なくご相談ください。
ご相談はこちら
- がん相談支援センター
(地域医療連携センター内) - TEL : 042-524-2438
- 相談受付時間 :
月曜日~金曜日 9時00分~16時00分
対象は原則として患者さんご本人とします。事情により患者さんご本人が来院できない場合は、ご家族やご親族でも可能ですが、 ご本人の同意書が必要です。患者さんが未成年の場合は代理の方の続柄を確認できる書類(健康保険証など)をお持ちください。
具体的相談内容
- 高額療養費
- セカンドオピニオン
- 在宅療養
- 医療福祉相談
- 通院治療について
- 就労支援など
「オンライン相談申し込み」はこちら
上記の申し込みフォームよりお申し込みください。
後日、日時をメールアドレスに送信させていただきます。
就労支援
がんになっても仕事を続けられます
がんになると、就労している半数以上のかたが仕事の継続に不安を感じています。がん患者が仕事を継続できるよう、現在様々な取り組みが実施されています
当院では東京都と連携して、がん患者の就労支援モデル事業を実施しています。また、社会保険労務の無料相談会も実施しています
社会保険労務士(社労士)とは?
社会保険労務士法に基づいた国家資格者です。企業経営には、カネ・モノ・ヒトが重要と言われています。その中でもヒトに関する専門家が社労士です。労働安全衛生法に基づいた従業員も安心して働ける環境を作り、賃金、労働時間、福利厚生、社会保険等の労働条件を整備していきます。 また、出産・育児関連に関する届けや、死亡に関する届けにも関わる、まさにゆりかごから墓場まで、従業員の一生に寄り添うお仕事です。
がん患者の就労支援
立川病院では、災害医療センターと協力してがん患者が社労士に就労支援を相談できる場を提供しています。ぜひご参加ください
がんと栄養管理について
がん患者さんに対する栄養指導
入院患者さんでは、特に消化器がん術後の患者さんの栄養指導が多いです。術後以外にも低栄養の改善に向けて食べ方や補助食品の相談、病態や治療上の副作用の症状に応じた食べ方の相談をしています。
他の患者さんとがん患者さんの食事内容の違い
化学療法や放射線治療を行う患者さんに対して、見た目の量を減らして品数を増やし、少しでも食が進むような“化療食”という食種を設けています。
がん患者さんの栄養指導事例
扁桃リンパ腫により疼痛があって水分摂取がようやく行えている状態の患者さんです。当初はクリミール(濃厚流動食)のみの摂取でしたが、何度かベットサイドに訪問しお話を伺っていると、お粥やスープも摂れそうということになり、徐々に品数を増やし、形態を変えながら、最終的には食事一式、適正な摂取量を召し上がれるようになりました。
ベッドサイドでお話しすることを繰り返したことで、患者さんの摂食状況・食思が伝わりその都度、病棟に報告・連絡・相談しながら食事内容を見直していくことで、摂食量が回復するまでの時間を少しでも早めることが出来たのではないかと考えています。
患者さんからも「食べやすくなり、しっかりした量を食べられるようになりました。ありがとう」と感謝の言葉をいただきました。
がんとリハビリ
リハビリ科のそれぞれの業務
理学療法士は、主に移動が専門です。起き上がる、座る、立つ、歩く等の動作について指導を行うことを専門としています。
作業療法士は、主に着替えや食事の動作等の日常生活動作の獲得や、介助量の軽減を目的とした指導を行うことを専門としています。
言語聴覚士は、主に嚥下障害や言語障害のある方の指導、話す・聞く・食べるについて行うことを専門としています。
がんとリハビリについての取り組み
がんのリハビリでは肺がん、血液がん、膀胱がん、乳がん、骨腫瘍、子宮がん、消化器がんなど様々ながんの患者さんを対象としています。
手術・薬物治療・放射線治療前の予防期、治療の改善をはかる周術期、回復が厳しい維持期、安らかに過ごす緩和期といった様々な時期に介入しています。
手術や化学療法、放射線治療の副作用で痛みが出たり、気持ちが悪くなったり、動くのが辛くなり体力が落ちてしまう方ががん患者さんには多いので、なるべく体力を落とさないように、運動指導をその都度の体力に合わせて運動内容を調整しています。
また、治療による副作用で動きたくないという気持ちの方に対して、気持ちをほぐしてもらい、安らぐ時間が得られればと思っています。病気の悩みや困りごとは人によって違います。その人に合ったリハビリテーションを提供しています。
がん患者さんのリハビリでのエピソード
がん患者さんのリハビリはその方のQOL(Quality of Life=人生の質)を高め、患者さんの気持ちに寄り添う関わりが求められると思います。
以前80代の末期ガンの男性の方が入院されていたのですが、その方は重度の嚥下障害で、食べればほぼ誤嚥は免れないが食べたい気持ちの強い方でした。通常、急性期病院では誤嚥リスクのある方は禁食ですが、主治医と家族、コメディカルとが話し合った結果、本人の希望に沿った対応となりました。
リハビリとしてはなるべく誤嚥リスクが低減できるように介入し、亡くなる直前まで食べることができ、本人や家族から感謝の言葉をいただいたことが印象に残っています。
がん患者家族会について
当院に通院している患者と患者の家族が病気や生活のことなどを自由に語り合ったり、情報交換を行うことを目的とした「がん患者・家族交流会」を開催しています。
交流会の開始前には当院スタッフによるミニ講演会を行っています。
- 病気のことや生活でお困りのことありませんか?
- 知りたいなと思っていることありませんか?
- つらい症状や気持ちのつらさはありませんか?
- 誰かに聞いて欲しいと思っていることありませんか?
参加費や予約は不要ですのでお気軽にご参加ください現在、新型コロナ感染症拡大を考慮し休会しています。再開でき次第ご案内いたします。
過去のミニ講演会内容
- 正しく知ろう緩和ケア
- がんの痛みと薬の話
- がんと栄養
- 療養場所の選択
- 楽な動き方
- がん患者の家族へのケア
抗がん剤の調剤について
外来化学療法室内の一室に安全キャビネットが設置してあり、薬剤師が万全の体制で抗がん剤を作成しています。
がん関連専門・認定看護師について
がん看護専門看護師
がん患者さんとそのご家族の人生の質を大切に、専門的知識に基づき一人一人の方を多面的で深く理解するように努め、それぞれの方の個別性に合わせたトータルな支援をさせていただきます。日々変化する医療環境において、様々な職種のスタッフ間の調整や相談などを行いながら、医療チーム全体で質の高い看護ができるように取り組んでいきます。
リエゾン精神看護専門看護師
リエゾンとは「橋渡し」という意味があります。身体とこころ、がん看護と精神看護をつなぎ、心身両面で大きなストレスを抱えながら過ごされる患者さんのサポートをさせて頂きます。患者さんは、気分の落ち込み、悲しみ、眠れない、何もやる気になれない、心残りや葛藤など、さまざまな思いが潜んでいることも多くあります。どうしたら自分らしくいられるかを一緒に考え、チーム内でつなぎながら支えていきます。
緩和ケア認定看護師
緩和ケアは、生命に関わる全ての病気を対象とします。患者さんの様々な辛さを一緒に受けとめ、病気になっても自分らしく生活できるように支えていくのが緩和ケアです。その方が何を大切に生きてきたか、この先どのように生きていきたいのかを共に考え、心と身体の苦痛を和らげながら、その思いの実現にむけて他の専門職と協働していきます。
がん性疼痛認定看護師
痛みを和らげ、生活上の障害を少なくできるように医師や薬剤師など他職種と協働しながら支えていきます。痛みを軽減させるには、お薬だけでなく、リラクゼーション法や温罨法など様々な方法を組み合わせながら、お一人お1人に合った方法を一緒に考えていきます。
皮膚・排泄ケア認定看護師
病気や手術、加齢によって生じる皮膚のトラブルやキズの発生、排泄についてトラブルが生じないようにケアを行います。また、人工肛門や人工膀胱を造設する方、した方の日常生活や精神的サポートなどを行います。その人らしい人生が送れるよう、生涯にわたり専門性のある看護を提供します。
がん放射線療法看護認定看護師
放射線治療の目的は、がんをやっつける、再発を予防する、痛みを和らげるなど様々です。「放射線がどうやってがんに効くの?」「副作用が心配」などの様々な疑問や不安に適切にお答えし、安心と納得した治療を受けていただけるよう支援していきます。また、数週間に及ぶ治療のため、生活の質を保ちながら治療を達成できるよう支援していきます。
がん化学療法看護認定看護師
がん薬物療法は新規の薬剤が導入され、日々進歩しています。手術の前後や、症状緩和など目的もさまざまです。治療が安全に行われるだけでなく、治療の効果や病状の進行などに対する患者さんの思いを含め、医師や薬剤師、栄養士などさまざまなスタッフと協働しながら支援していきます。副作用が出た時は対応を一緒に考え、患者さんができるだけ安楽に治療を継続し、これまで通りの生活を送ることができるようにサポートしていきます。
リンパ浮腫外来
がん教育
がん教育とは
健康教育の一環として、がんについての正しい理解と、がんと向き合う人々に対する共感的な理解を深めることを通して、自他の健康と命の大切さについて学び、共に生きる社会づくりに寄与する資質や能力の育成を図ります。
がん教育の目標
- がんについて正しく理解することができるようにします。
- 健康と命の大切さについて主体的に考えることができるようにします。
当院の取り組み
平成30年から小学校、中学校、高校でのがん教育を実施しています。
がん教育を実施した講師の感想
実際に行われているがん教育の現場へ見学に行ったり、すでに実践している施設の報告を共有しながら、生徒さんの反応や心理面の配慮などについて学び、事前にディスカッションを重ねました。さらに、生徒さんへ事前アンケートを行ったところ、約半数の生徒さんのご家族にがん患者さんがおられることがわかり、教員の方々のご協力もいただきながら授業中のサポート体制を組んで当日に臨みました。
高校生への授業ということで、とても緊張しましたが、熱心に授業を聴く姿や質問内容の奥深さから、高校生の皆さんのがんに対する関心の高さが伝わってきました。
正確な情報を伝えること。そして中高生がイメージしやすいように例え話も用いるようにしました。また、生徒のご家族やご親戚にがんを患われた方もいたので、暗い・ネガティブなイメージを持たれないように心がけました。
生徒に特に伝えたかったことは
以下の3つのことです。
まず、がんというと、有名人のブログやニュースなどから「怖い病気」、「不治の病」というイメージを持っている方が多いので、がんについて正確な情報を伝えました。
次に、早期発見・早期治療の重要性からがん検診の必要性・重要性について伝えました。
最後にがん患者さんが社会で生活しやすい環境を作れるように、皆さんが偏見を持たずがん患者さんに対して何ができるかということを生徒と一緒に考えました。
最後にがん患者さんが社会で生活しやすい環境を作れるように、皆さんが偏見を持たずがん患者さんに対して何ができるかということを生徒と一緒に考えました。
終了後アンケートの結果
講義終了後に行ったアンケートでは、9割の生徒さんよりがんが発生する仕組み・原因・予防について理解できたとの回答が得られました。また、がん検診を受けようと思った・がん患者さんに対して自分に何ができるか考えることができたと回答した生徒さんは8割になりました。
この結果をもとに、さらなるがん教育の充実を検討課題とし、今後もがん教育を推進し実施していきます。
セカンドオピニオン
セカンドオピニオン外来
当院以外の患者さんを対象に、当院の専門医が診断内容や治療法等に関して助言をいたします。受診に際しては現在の担当医からの情報提供書や検査所見が必要となります。主治医以外からの意見を聴いてみたい方の為の特別外来とお考えください。
セカンドオピニオン外来は自費扱いで完全予約制です。ご希望の方は、事前申し込みが必要です。
対象は原則として患者さんご本人とします。事情により患者さんご本人が来院できない場合は、家族や親族でも可能ですが、 ご本人の同意書が必要です。患者さんが未成年の場合は代理の方の続柄を確認できる書類(健康保険証など)をお持ちください。