立川病院

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歯根端切除術を受ける患者さんへ

歯科口腔外科

歯根端切除術を受ける患者さんへ

歯根の先に膿の袋ができて、歯ぐきが腫れたり痛みがある場合、治療法として根管治療(歯の根管の中の腐敗物や汚れた象牙質を除去し、消毒薬を入れる)を行うことで治癒に向かいます。
しかし、かぶせた冠や根管のつめものが除去できない、根管が曲がっているなどで根管治療ができなかったり、予後が不良な場合には、歯根の手術をすることで抜歯せずに助けることができます。

手術法は歯根端切除術といい、歯ぐきを切開し骨に小さな穴をあけて膿の袋を取り 除き、マイクロミラーで原因を究明し、原因である歯根の端を1~2㎜切断します。
そして超音波チップで切断面の根管に穴を形成した後、安全性の高い接着性セメントを流し込み細菌の繁殖部を閉鎖、歯ぐきをもどして縫合します。
手術時間は約1時 間です。術後に歯ぐきや唇が少し腫れますが2~3日で治ります。
手術の翌日に消毒、1週間後に抜糸、1ヶ月後に経過をみるために来院していただきます。

術後に以下の症状が出ることがありますが適切な処置をします。
・痛み・・・・・ 1~2日間あり鎮痛剤を1~2回飲むことでおさまります。
・唇や頬の腫れ・ 大きい歯根嚢胞を摘出手術した場合は3~7日間腫れます。
内出血・・・・ 頬や唇下の皮膚に紫色や黄色のあざが出ることがまれにあり ますが約1~2週間で自然に消失します。
感染・・・・・ まれに感染を起こし痛みや腫れが生じることがあります。
しびれ感・・・ 歯ぐきの切開部周囲に麻酔が効いたようなしびれ感や違和感が 残ることがありますが徐々に回復します。

歯根端切除術ができるのは上下ともに前から数えて1~6番目の歯です。ただし6番目の歯はできる歯根とできない歯根があります。この手術は歯根の先の病変に対する治療であり、歯根全体が腐敗したり亀裂がある場合はできません。7番目の歯 (最後方の奥歯) は手術視野が悪くできませんが、その場合には一度抜歯して歯根の処置をした後にもどす再植術が出来る場合もあります。

予後について、当科の手術成功率は約90%以上で良好です。再発する場合もありま すが、その原因は歯根そのものが腐っている場合や、歯根に亀裂や破折がある場合などです。予後をチェックして、抜歯にならないために、手術の1、2、3年後に経過観察のため来院していただきます。病巣の再発がないか、歯根のまわりに正常の骨が再生されているかなどをチェックします。