立川病院

EN

診療受付時間
8:15〜11:30入口は8時開錠になります
休診日
土曜、日曜
祝日、年末年始
外来予約
042-523-3856(初診予約・予約変更)

こどもの気道感染症 ~風邪から気管支炎、肺炎まで~

小児科 荒巻 恵

こどもの気道感染症 ~風邪から気管支炎、肺炎まで~

小児科の一般外来でよく出会うのが、いわゆる風邪、鼻やのどの感染症です。
ほとんどの場合はウィルスによるもの(抗菌薬は効きません。)で、すでに感染した人のくしゃみや咳から飛んだ飛沫やエアロゾルを、鼻や口から吸いこんでしまうことで感染します。
風邪の原因になるウィルスは星の数ほどあるといわれており、人の、特にこども達の集まる場所では何かしらの感染者に遭遇すると考えてもさしつかえありません。
ただし、多くの場合は体に備わった免疫の力で自然にウィルスが排除され、治癒していきますので心配しすぎる必要はありません。
症状は咳や鼻汁、咽頭痛、短期間の発熱などで、いずれも免疫が病原体を排除する反応と考えられています。(ウィルスの種類によっては下痢などおなかの症状が出る場合もあります。)
ただ、気づかないほど症状の軽い場合も多いのです。
ただし、体質により感染症が増悪しやすい方(免疫不全症、ステロイドなどの治療による免疫不全、慢性心疾患、気管支喘息など基礎疾患のある方)や、おおむね生後4カ月未満の赤ちゃんの場合は注意が必要で、38度以上の発熱がある場合は早めの受診をお勧めします。
また、周りでインフルエンザや溶連菌感染症が流行している場合は、有効なお薬がありますので発熱から1-2日くらいのうちに受診されると治療ができます。
感染した病原体の種類や、患者さんの状態によっては上気道感染が拡大し、いわゆるクループや、下気道感染、気管支炎や肺炎に進展していくことがあります。その場合、発熱が目安として5日以上続く、咳が激しく呼吸が早く苦しくなる、ぐったりして顔色が悪くなる、ミルクや食事、飲み物もとれなくなるなどの症状がみられます。状態により吸入や点滴、場合により入院の上抗菌薬やステロイド等の注射が必要になってきますのでご相談ください。かかりつけの先生からのご連絡を随時お受けしております。