おしりから出血する!!痔!?もしくは他の病気のサイン!?
排便時に便器が真っ赤な血でいっぱいになる、おしりから血がポタポタたれる、下着に血液が付着する、こんな症状が出たことはありませんか?
こんな症状がでる病気で多いものは「痔 (じ)」です。痔の場所によって、痛みがある外痔核と痛みがない内痔核があります。塗り薬による治療と排便習慣の改善が重要です。良くならない場合には、手術による治療や硬化療法(ジオン注)などが必要となることがあります。
おしりから出血する場合、腸の病気が原因の可能性があります。もっとも注意したい病気が「大腸がん」です。かなり進行していても症状がないことが多く、早期に発見するためには病院での検査が必要です。大腸がんは近年増加傾向で、2014年のデータでは、がんで亡くなった方が多い臓器のうち「大腸」は第2位でした (第1位は「肺がん」です)。日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなる時代と言われていますので、決して他人ごとではないのが現状です。早期に発見できれば、お腹を切る開腹手術ではなく、内視鏡治療や腹腔鏡手術などの体に負担の少ない治療で治すことが可能です。進行した段階で発見された場合には、抗がん剤による治療が必要となります。
胃や十二指腸からの出血の場合や、潰瘍性大腸炎という腸の病気など、おしりから出血する原因は他にも数多くあります。また女性の場合には、膀胱や子宮からの出血をおしりからと思ってしまう場合もあります。相談しにくい場所ではありますが、早めに専門医のいる病院を受診して頂くことをおすすめします。
当院では、消化器内科、消化器外科を初めとした様々な科が連携し、幅広く診療にあたっています。多岐にわたる分野の疾患の診断をはじめ、治療にあたっては、内視鏡や腹腔鏡を使用した体への負担が少ない治療を心がけています。他臓器の合併切除を必要とするような進行してしまった段階のがんの手術や抗がん剤治療も行っております。お気軽にご相談ください。