立川病院

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あしうで

骨密度健診していますか?

骨粗鬆症と脆弱性骨折

『いつのまにか骨折』という言葉を聞いたことがありますか?
本人が知らないうちに腰や背中の背骨が骨折していることがあります。X線写真をとると胸椎や腰椎のなかに縮んだ骨が写ります。いつの間にか骨折は骨粗鬆症による骨の強度低下でおこります。
骨の強度 = 骨密度 + 骨質 です。
骨密度は骨のカルシウム量を反映し専用の検査機器で測定します。腰椎と大腿骨頸部の測定が標準です。『骨密度が30代の平均値より70%以下に低下』が骨粗鬆症の目安の一つです。
骨粗鬆症の方は転んだ程度の衝撃でも骨折の発症率が高まります。手首(橈骨遠位端骨折)や肩(上腕骨頚部骨折)、腰骨(腰椎椎体骨折)、股関節(大腿骨近位部骨折)などに生じます。これらは脆弱性骨折とも総称され、自然には治らず手術が必要なこともしばしばです。特に脊椎や股関節の骨折は寝たきりの要因にもなります。平成28年度、厚労省の国民生活基礎調査で65歳以上の要介護の要因において運動器に関連するものが約23%ありました。(図)

骨粗鬆症は骨の老化現象ですので止めたり完全に治すということはできません。しかし食事や運動など生活の注意や、適切なタイミングでの薬物療法により重症化を防ぐ事がだんだん出来るようになってきました。縮んだ骨をもとには戻せませんが、縮まないように予防し将来困らない様に努力することはできます。中高年で転んだ程度で骨折した経験のあるかた、若いころより2cm以上背が縮んだ方、閉経した女性の方、糖尿病、腎臓病、リウマチなど内科的な基礎疾患があるかたは骨密度を調べ、結果により薬物療法を行う事をお勧めいたします。
骨粗鬆症の診断や薬物治療は整形外科が専門です。
立川病院整形外科では骨粗鬆関連の骨折でつらい思いをする方が一人でも減るように、地域の整形外科診療所、かかりつけ内科や婦人科など他科の先生方とも連携し骨粗鬆症を管理します。