免疫力を高める体づくり
新型コロナウイルス感染症が拡大する中で、体調管理に不安を感じている方が多いと思います。
感染症にかからないようにするために、手洗いやうがい、正しいマスクの着用、外出の自粛、默食など、既に色々な対策を行なっていると思いますが、それとともに感染症にかかりにくい体づくりを心がけることも大切です。
感染症から私たちの体を守ってくれるのが『免疫』です。
免疫力が低下していると感染症にかかりやすくなるのはもちろん、重症化のリスクも高まります。
免疫力を高めるために、私たちはどのようなことを心がけていけばよいでしょうか。
生体の免疫力は「栄養の状態」によって支えられています。
低栄養や筋肉量が減少している人は、ウイルスや細菌などの感染症に対する免疫力が低下していると言われています。
「栄養の状態」をよくしておくためには、毎日の生活習慣、すなわち「栄養」「運動」「休養」のバランスをとることが大切です。
ここでは「栄養」の面から免疫力を高める体づくりを考えてみましょう。
1日3食、バランスのとれた食事を心がけましょう
嗜好に偏ったバランスの悪い食事の摂取や欠食などで十分な食事量がとれないと、たんぱく質やビタミン、微量元素が不足し、免疫能が障害されることが知られています。
“主食・主菜・副菜”をそろえて食事をすると、多種類の食品をとることができ、栄養バランスをとりやすくなります。
*主 食:ご飯・パン・麺 炭水化物が体のエネルギー源として重要です。
玄米や雑穀を入れたご飯・全粒粉パンは食物繊維やビタミンB群が豊富でおすすめです。
*主 菜:魚・肉・卵・大豆 体の栄養の状態を保つのに必要なたんぱく質が豊富です。
*副 菜:野菜・きのこ・海藻・いも類 食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富です。
*その他:牛乳・乳製品(ヨーグルト等)や果物は1日1回程度が目安にとりましょう。
免疫力を高める栄養素
ビタミンA・Dが生体防御に働く栄養素として、
ビタミンC・E・B群や亜鉛・セレンは免疫力を高める栄養素として注目されています。
ビタミンA:卵類・レバー・うなぎ・緑黄色野菜 など
ビタミンD:かじき・鮭・さんま・鯖・きのこ類 など + 日光浴
ビタミンC:野菜類・いも類・果物
ビタミンE:うなぎ・アボカド・かぼちゃ・ナッツ類 など
ビタミンB群:魚介類・肉類・雑穀米・全粒粉パン など
亜鉛:牡蠣・レバー・ナッツ・チーズ など
セレン:まぐろ・鯖・鰺・いわし等の魚類 など
免疫力を高める栄養素は様々ありますが、感染症は特定の食品や栄養素をとることで予防できるものではありません。
様々な食品と組み合わせて食べることが大切です。
外出自粛等により家庭で食事を楽しむ機会が続いている今、これを機会に食生活を振り返り、規則正しく欠食することなく1日3食まんべんなく栄養摂取することを意識していきましょう。