がん教育
皆さんは、小中学校、高校で実施されているがん教育を知っていますか?
「自分はがんにならないからタバコはやめない」、「がんが見つかるのが怖いから検診は受けない」こういったかたはいませんか?また、働くがん患者の3人に一人が離職していること、それも治療開始前が4割であるという事実を知っていますか?
こういった社会背景から、がんに対する正しい知識を早くから身につけることが重要であると考え、平成26年に文部科学省において、「がん教育関する検討会」が開催されました。その後、平成28年にはがん対策基本法改正され、「がん教育」の推進が明記されました。平成29年に中学校の、平成30年には高校の保健体育学習指導要領で、がんについて取り扱うようになりました。
がん教育の目的は「がんについて正しく理解することができるようにする」ことと「健康と命の大切さについて主体的に考えることができるようにする」ことの二つがあります。
そのために以下のような項目を学ぶようになっています。
- ● がんとは(がんの要因)
- ● がんの種類とその経過
- ● 我が国のがんの状況
- ● がんの予防
- ● がんの早期発見・がん検診
- ● がんの治療法
- ● がん治療における緩和ケア
- ● がん患者の生活の質
- ● がん患者への理解と共生
立川病院では市内の小中学校、高校と協働して、各学校に出張し「がん教育」を実施しています。
事前アンケートでは、がんのイメージとして「怖い」「死んでしまう」をという言葉が多く聞かれましたが、実施後のアンケートでは、「がんの発生の仕組み、原因、予防について理解した、早期発見すると治ることがわかって安心した」といった回答があり、がんのイメージが大きく変わりました。また、「自分ができる予防をする」「がんの人を支えて、優しくしていきたい」などの意見もありました。
現在、様々な場所でがんに対する正しい知識の普及が進められています。日本人の二人に一人はがんになると言われています。がんになっても安心して暮らせる社会になるよう、ぜひ正しい情報を得るようにしていきましょう。
立川病院がんセンター がん教育:https://tachikawa-hosp.kkr.or.jp/departments/center/cancer/support.html
がんセンターがん情報サービス:https://ganjoho.jp/public/index.html