フレイルとは?
皆さんこのフレイルという言葉を耳にしたことがありますか?
フレイルというのは簡単に言えば加齢による体力の低下、身体能力に低下ということになります。身の回りのことはある程度行えているものの、体重の減少やちょっとした事で疲れてしまう。歩くのが遅くなった、足の筋力が弱くなって立ったまま靴下が履けないとか転びやすくなったなど、いわば「健康」と「要介護」の間の状態、加齢による脆弱状態と理解すればいいかと思います。さらにフレイルは加齢だけではなく、様々な病気や栄養面の低下、他人とあまり関わらない生活習慣といった身体的・精神心理的な面や社会的要因が影響を及ぼすことがわかっています。
フレイルを防ぐには?
「健康」な状態から「要介護」に陥ってしまうとなかなか元の状態には戻らない、または時間がかかってしまいます。
一つ前のフレイルの予防に取り組んでいくことで高齢者の健康寿命は延びると考えられています。
フレイルには様々な要因があると述べました。私達医療者側でも高齢者の病気や薬の管理、栄養状態の管理などが求められてきますが、個々人が自分の身体、精神心理面に注意を向けることも必要なことと思います。
フレイルの予防には「3つの柱」があります。
「身体活動」
・たっぷりと歩くこと
・無理のない筋力トレーニング
「社会参加」 … 余暇活動、社会活動など
・お友達と買い物や食事をするなど余暇活動の充実
・地域の体操教室やカラオケ教室などの地域活動への積極的な参加
・人との交流を保つ
「栄養」 … 食事、口腔機能
・食事面の考慮 (たんぱく質の摂取、バランスの良い食事)
・嚥下機能や歯科口腔の定期的な管理
健康寿命を延ばすには、ご自分の身体や栄養面に注意して充実した社会生活を営んでいくことが大切です。