立川病院

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遺伝子ってきくとちょっと怖い?難しそう?

小児科 山田 茉未子

遺伝子ってきくとちょっと怖い?難しそう?

病院を受診すると「ご家族はどんな病気をしていましたか?」と訊かれて、「うちはみんなコレステロールの値が高くって」「うちは代々がん家系で」「私は父親似で、、、」とお答えになられる方もいるかもしれません。また、最近は「遺伝子検査」という言葉をテレビのCMや車内広告でも耳にするようになりました。

「遺伝子」ってなんでしょう。病気の人が持っているもの?

いいえ、人間はもちろん、植物も昆虫も生きものすべてがもっている体の設計図のことなのです。
例えば眼だったら光を通すために透明なつくりが必要です。骨だったらぶつかっても簡単には折れないような丈夫さが必要です。からだのどの部分がどんな風に機能するのか、どんな作りになっていないといけないのか、そんな設計図が遺伝子なのです。
そして設計図の内容は1通りの正解ではありません。例えば、髪の毛の色、硬さ、量など、それらはみんなひとりひとり異なっていますが、私たちが問題ないと思える程度の差のこともあります。このように、ひとりひとりの違いを生んでいるものも遺伝子であって、違いがあったらすべてが問題というわけではないですし、違いがないのもこまります(一卵性双生児を除く)。
しかし、設計図の内容によっては、私たちの健康や生活に影響を及ぼすこともあります。例えば、「髪の毛がきちんと伸びない、伸びてきてもすぐに切れてしまう。髪の毛だけでなく、歯の生え方や歯並びも困っている、爪もボロボロいたんでいる、汗が全然でないため熱中症を起こしている」などです。

設計図の内容がどうなっているのか、そしてその違いがどのように健康に影響するのか、患者さんと共に考え、患者さんが適切な医療を受けるための意思決定を支援するのが遺伝の外来です。
・家族に似たような困った症状の人が複数いる
・生まれつきの体質と思っていたが、周りの人と明らかに違うように感じている症状がある
・一つの臓器や器官だけでなく、複数に症状が及ぶ
・家族に既に診断された人がいて、自分や子どもへの影響を知りたい
・既に遺伝性疾患の診断がついていて、健康管理や学校の相談などを相談できる場が欲しい
など、気になることがありましたら、遺伝の外来をたずねてみてはいかがでしょうか。

当科では臨床遺伝専門医が、小児科診察室で診療しております。
小児だけでなく成人の方も対応いたしますので小児科外来までお問い合わせください。