概要
陥入爪とは、爪の角や端がまわりの皮膚に食い込むことで、炎症・痛み・腫れを伴う状態を指します。爪の巻き込み(巻き爪)と合併することもあります。足の爪のトラブルとして比較的多く、QOL低下(歩行障害・靴を履く際に痛い等)を引き起こします。
原因
不適切な爪の切り方(深爪など)・足の変形(外反母趾・偏平足など)・爪の変形(爪水虫など)・きつい靴や合わない靴の使用による圧迫などが原因として挙げられます。爪が食い込んだ部分に細菌が侵入すると、炎症を起こし化膿しやすくなります。
主な症状
爪の端(特に足の親指)に痛み・腫れ・赤みが現れ、歩行時や靴を履いた時に痛みを感じるようになります。炎症が進むと、爪周囲に肉芽(赤い腫れ)を作ったり、膿がでたり臭いを伴うことがあります。
繰り返すことで爪の変形や巻き込みが進み、歩行障害や靴の着用が困難になることもあります。
診断・検査
視診・問診(どのような靴を履いていたか・爪切りの習慣・自覚症状)で判断されることが多いです。食い込みが著しい・爪の色が変化している・変形が進んでいる・付近の皮膚に異常がある(色の変化・出血・潰瘍)等がみられた場合には悪性腫瘍などの鑑別のために検査(生検検査など)を行う場合があります。
治療・生活上の注意
軽症例では、爪の切り方を見直す・靴のサイズや形状を見直す・指の周りを清潔に保つ・テーピング・爪の端に保護材を入れる等の保存治療が有効です。炎症・痛みが強い場合、抗菌薬の内服・局所処置(肉芽除去・爪甲除去術)を行います。
繰り返す・変形が強い・巻き込みが著しい場合は、手術(爪母温存爪甲側縁楔状切除術等)が選択されることがあります。
継続的な対策として、足や爪のケア(保湿・深爪の回避)・適した靴の着用が推奨されます。
予後・注意点
適切に対処すれば症状の改善や維持が可能ですが、繰り返し炎症を起こしていると爪変形・歩行困難・靴による二次障害を引き起こすことがあります。爪の色が黒い・潰瘍を伴う場合などは「爪部悪性黒色腫」などの早期がんを否定するために専門医受診をご検討ください。
患者さんへのメッセージ
「爪の端が刺さるような痛み・歩くたびに親指が痛む・靴を履くのがつらい」などがあれば、早めに皮膚科を受診してください。特に爪の色・形・痛み・変化を自分で記録しておくと、診察時に役立ちます。巻き込み・痛み・変形が進む前に対処することで、手術・入院治療を避けるチャンスが高まります。
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